2018年4月に保険料算出の基準となる標準生命表が改定され、各社が保険商品の見直しがスタートしました。平均寿命が延びた「人生100年時代」では、死亡保障が安く手に入る反面今までに無い新たなリスクが増えています。従来通りの死亡保険と医療保険の2本立てはもはや時代遅れです。それぞれのライフスタイルに合わせて保険を最適化しましょう。
保険最新事情
1世帯が支払う生命保険料は年間約38万円!
保険で得する新戦略
1世帯が年間に支払う平均的な生命保険の保険料は、世帯主が35~39歳で約37万円、40~44歳で約34万円、45~49歳で約40万円(生命保険文化センター調査)。これを10年・20年支払い続けるとトータルコストは数百万円を超えます。本当に今の保険料は自分たちの生活において適正なのか見直しが必要なのです。
また厚生労働省により簡易生命表が改定され、「人生100年時代」のリスクに対応する形で保険各社が新商品を打ち出しています。死亡率が低下したことで真っ先に死亡保険を見直さなけばならないし、新たに就業不能や老後破綻とったリスクに備える必要があります。
厚生労働省では、「完全生命表」と「簡易生命表」の2種類を作成・公表しており、「簡易生命表」は、人口推計による人口や人口動態統計月報年計(概数)による死亡数、出生数を基に毎年作成している。また、「完全生命表」は、国勢調査による人口(確定数)や人口動態統計(確定数)による死亡数、出生数を基に5年ごとに作成している。これらの生命表は、特に重要な統計として、統計法に基づき基幹統計に指定されています。
死亡保険料を圧縮し保障を上乗せ
真っ先に保険料の支払額を下げる手段として、標準生命表改定により低価格化が一気に進んだ死亡保険の見直しです。なかでも収入保障保険は価格競争によって過去最低水準の保険料で加入できる環境にあります。働けなくなった時に保険金を受け取れる就業不能保障特約を上乗せした場合でも、過去の商品より保険料が少し割高となる程度です。今までの月々支払い保険料を見直して浮いた分を就業不能保障に充てるのも一つのやり方です。
ココがポイント
支払圧縮の死亡保険料の浮いた分を就業不能リスクに備え就業不能保障特約を付ける
穴が無いように保障を仕分けする
死亡率低下により長寿化が進んだことで新たに病気やケガによる「働けないリスク」が顕在化しました。とはいえ就業不能保険に安易に加入するのは得策ではありません。傷病手当金や高額療養費制度などの公的保障、また医療がん保険でもある程度リスクに対応できる場合も多いので、無駄にかぶること無い保険の組み立てが必要です。現在の貯蓄額や年収に併せて最低限の保障で保険はカバーする意識をもって見直しましょう。
ココがポイント
就業不能保険は必要だが不安の無限ループで増大しがちな保険料(ムダ)は省く
老後破綻リスクは安く
人生3大資金とされる「教育費」「住宅ローン」「老後資金」の中で保障の穴となりがちな老後破綻リスク。単純な資金不足や突発的な介護費用や認知症による高額負担が発生する事も、長寿化社会によって増加するのは必須。公的介護保険制度がスタートした2000年に要支援・要介護認定された人は約256万人だったのが、2016年には約632万人と2倍以上増加し。2025年には認知症患者だけで700万人超の見込みと試算されるなど、介護が必要になった要因のトップは認知症である事も考え、ピンポイントに認知症保険を選ぶことで保険料を抑えることが出来ます。